こども食堂6000カ所超える コロナ禍でも弁当配布など継続
2021.12.22
NPO法人「全国こども食堂支援センターむすびえ」は22日、地域のボランティアらが運営し、無料または低額で子どもに食事を提供する「こども食堂」の全国数が、今年10~12月の調査の速報値で6007カ所と、前年より1047増えたと発表した。(写真・グラフ:むすびえ提供)
コロナ禍で活動を休止する例もあるが、弁当や食料の配布や宅配に切り替えて支援を続けたり、新たにそうした活動を始めたりするケースが多いという。むすびえの湯浅誠理事長は、数が増えた背景について「『つながろう』」と思う人々が多くいたり、子どもの居場所が減少していく状況に危機感を抱く人々が多くいたりするからと考える」と述べた。
調査では「こども⾷堂・地域⾷堂・みんな⾷堂などの名称にかかわらず、⼦どもが⼀⼈でも来られる無料または低額の⾷堂」を「こども食堂」の定義とし、10~12月に地域や自治体への電話で行った。調査時点では活動を休⽌していても、正式に解散・廃⽌していない場合は数に含めており、そのまま廃⽌・解散となる可能性はあるとしている。
(こども食堂の数の推移)
都道府県別では、最多は東京の747で、2位が⼤阪の470、3位が兵庫の373だった。東京は前年も1位で、大阪(前年3位)と兵庫(同5位)は増加が多く、順位を上げた。47位は富山の24、46位は島根の25だった。
むすびえが同日発表した「全国こども食堂実態調査(第1回)結果」によると、全国のこども食堂の代表者や自治体関係者らにネットでのアンケートや質問票で聴いたところ、1284件の回答があり、活動の詳細や他団体・組織などとの連携の状況が分かった。
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