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冷凍パン市場2年ぶり拡大へ  コロナ禍脱し再び増勢  矢野経済研究所予測

2021.10.21

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冷凍パン市場2年ぶり拡大へ  コロナ禍脱し再び増勢  矢野経済研究所予測の写真

 矢野経済研究所がこのほど発刊した市場調査資料「2021年版 冷凍パン生地、冷凍パンの市場実態と展望」によると、2021年度の冷凍パンの国内市場規模は、前年度比3.3%増の1684億8600万円と小幅だが拡大する見通しだ。(写真はイメージ)

 20年度はコロナ禍で、それまで市場をけん引してきた、発酵機能付きの設備を持たない施設や店舗での需要が振るわず、市場規模は10.6%減の1630億7700万円と大きく減少した。21年度は2年ぶりに増加に転じる。

 冷凍パン市場とは、冷凍パン生地と冷凍パンの2製品を合わせた市場で、21年度(予測値)は冷凍パン生地が1421億5000万円と全体の84.4%を占める。規模は事業者売上高ベースで算出し、冷凍パイ生地、冷凍ケーキ類を含まない。

 211021冷凍パン グラフ.png

(冷凍パン市場規模の推移、矢野経済研究所作成、21年度以降は予測)


 冷凍パン市場は19年末までは、加工度の高い製品へのシフトが進み、カフェチェーンやレストラン、結婚披露宴施設、カラオケ、テーマパークなどで需要が拡大してきた。22年度以降は年3%程度で市場拡大し、25年度には1944億9000万円と、2000億円に迫ると予測する。

 パン市場全体が当面、横ばい圏で推移するとみられる中、今後の冷凍パン市場は、ホテルや外食産業向けなど業務用の冷凍パン需要の拡大が有望で、これまで強みをみせていた輸入品に加え、国内メーカーが本格参戦している。

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