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米国が日本産食品の輸入規制撤廃  週間ニュースダイジェスト(9月19日~25日)

2021.09.27

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 米国政府が、東京電力福島第1原発事故後の日本産食品の輸入規制を9月21日に撤廃したと農林水産省が発表した(9月22日)。福島や宮城など14県が規制撤廃対象で、福島県産のコメや各地の原木シイタケなど延べ100品目に及ぶ。政府は農林水産物・食品の輸出拡大に弾みがつくと期待するが、中国、韓国や香港など計14カ国・地域は輸入停止などの措置を維持しており、規制撤廃の働き掛けを継続する。
 国連は「食料システムサミット」を開催した(9月23日)。


 ▼立民が農政公約発表(9月19日)
 立憲民主党の枝野幸男代表は、次期衆院選に向けた農業や地域活性化の政権公約を発表した。コメ価格維持のため、政府主導の生産調整(減反)や農業者の戸別所得補償制度を復活させることが柱。枝野氏は「政府備蓄米の枠の拡大で過剰在庫を市場から隔離し、米価を安定させる」と説明した

 ▼米国が食品輸入規制撤廃(9月22日)
 農林水産省は、東京電力福島第1原発事故後の日本産食品の輸入規制を、米国政府が21日に撤廃したと発表した。福島など14県が対象だったが全面解除した。品目は福島県産のコメや各地の原木シイタケなど延べ100に及ぶ。2011年の原発事故後に55の国・地域が導入した輸入規制は、14カ国・地域に減った

 ▼お米アンバサダー任命(9月22日)
 全国農業協同組合中央会(JA全中)は「JAグループお米消費拡大アンバサダー」に、元乃木坂46のタレント松村沙友理さんを任命した。JAグループは「国消国産」の考えや食や農業の現状を広く知ってもらうため、乃木坂46の7人による情報発信をしている。松村さんは7月のグループ卒業まで「お米担当」だった

▼食料安定供給へ行動を(9月23日)
 国連は「食料システムサミット」をオンラインで開き、グテレス事務総長は「持続可能な開発目標(SDGs)達成には安定した供給体制が不可欠」とする議長総括を発表し、各国に関連事業への資金提供などの行動を促した。菅義偉首相はビデオメッセージで、「みどりの食料システム戦略」を通じ「環境負荷の少ない持続可能な食料システムを構築する」との日本の方針を示した

 ▼ノルウェー産生サバ輸入(9月24日)
 ノルウェー産の天然生サバが日航便で日本に初めて輸入され、羽田空港で公開された。9月下旬から11月初旬に脂肪含有量が増え、霜降り状態になるという。首都圏のスーパーマーケットで販売され、同空港発着の日航国内線のファーストクラスで10月末まで提供する

 ▼コメ現物市場の創設検討(9月25日)
 農林水産省が生産者やJAグループ、卸業者らが広く参加する、コメの現物市場の創設を検討していることが分かった。需給を反映した透明性の高い価格が形成できれば、生産者の経営判断にも活用できるようになるが、JAグループは市場創設で米価の維持・安定が難しくなるなどとして、慎重な姿勢だ

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