健康・美食志向が高まる 「国産へのこだわり」は低下 日本政策金融公庫調査
2021.09.30
日本政策金融公庫が7月に実施した消費者動向調査によると、食に関して健康志向や美食志向が高まっている。新型コロナウイルス感染予防のため家庭で食事をする機会が増えた影響とみられる。(写真はイメージ)
食に関する志向は「健康志向」が最も高く、「経済性志向」、「簡便化志向」と続いた。「健康志向」は前回1月調査と比べると4.0㌽上昇の45.4%と、2半期連続で高まった。「経済性志向」は横ばい、「簡便化志向」は2.3㌽低下し35.0%、「美食志向」は4.9㌽上昇の14.7%だった。
食料品を購入する際に国産品かどうかを気にするかについて聞いたところ、「気にかける」が5.8㌽低下し68.3%となった。「気にかけない」は6.4㌽上がり28.0%だった。価格の面でも「割高でも国産品を選ぶ」とする割合が4.8㌽低下の54.1%、「国産品へのこだわりがない」は2.2㌽上昇の17.0%だった。
調査(消費者動向調査)は全国の20歳代~70歳代の男女各1000人を対象に、インターネットで実施した。
また同公庫の食品産業動向調査(7月調査)によると、1~6月期の食品産業の景況DI(「良い」という回答の割合から「悪い」という回答の割合を差し引いた数値)は、前回調査(20年7~12月期実績)から15.2㌽上昇しマイナス9.3となった。
今年7~12月期の見通しは、1~6月期からさらに4.1㌽上昇しマイナス5.2となり、新型コロナウイルス感染症拡大前の水準を上回り、持ち直しの動きがみられる。中でも18年7~12月期以降マイナス圏が続いていた飲食業は、26.3㌽上昇し9.5と、プラスに転じる見通しだ。
調査(食品産業動向調査=7月調査)は全国の食品関係企業6893社を対象に、郵送で7月1日~7月16日に実施し、2880社(41.8%)が回答した。
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