「ゲノム編集フリー」のマーク制定 市民主導で「知る権利」守る
2021.07.20
ゲノム編集技術を使った食品の流通が日本で始まるのに向けて、種苗や食品にゲノム編集されていないことを表示するマーク「OKシードマーク」(写真上)を、市民が主導して制定した。食品について知る権利・選ぶ権利を守るのが狙い。
20日にスタートしたこの「OKシードプロジェクト」には、種苗生産の関係者、農家、加工業者、消費者や、NPO法人日本有機農業研究会、NPO法人有機農業推進協会などの市民団体が資金を出し合った。
団体(個人農園・商店含む)や企業が、OKシードマークを使いたい場合、根拠となる資料を確保した上で、マークの使用を申請・登録する。使用は無料。問い合わせはinfo@okseed.jpまで。
国内では今年5月に、ゲノム編集技術を使って遺伝子を操作したトマトの苗が配布され、収穫・出荷の時期を迎えている。政府は「ゲノム編集による遺伝子操作は従来の遺伝子組み換えとは異なり、自然変異と区別がつかない」として、届け出だけで栽培・流通を認めており、表示の義務もない。
しかし、ゲノム編集については「新型の遺伝子組み換えにほかならない」など、食品の安全性や生態系への影響について懸念が出ている。種苗についても表示が不要なため、普通のタネや苗だと思って購入し、知らないままにゲノム編集された作物を栽培・出荷してしまう恐れもある。
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