世界の10人に1人が栄養失調 週間ニュースダイジェスト(7月11日~17日)
2021.07.19
2020年に世界で栄養失調状態にあった人が、世界人口の10人に1人に当たる最大8億1100万人いたと推計する報告書が公表された(7月12日)。前年の6億5030万人から急増しており、持続可能な開発目標(SDGs)が掲げる「30年の飢餓ゼロ」の目標は、達成が遠くなってきている。
23年にもアイスランドからナガスクジラ肉が輸入され、国内の鯨肉流通量が2倍近くになることが分かった(7月13日)。
▽ビール販売マイナス(7月12日)
ビール大手4社の2021年1~6月のビール類販売実績が出そろい、飲食店の休業や酒類提供休止が響いて業務用が苦戦し、4社とも前年同期比で減少した。大都市圏を中心に緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が適用され、業務用のたるや瓶が不振だった一方、健康志向の高まりから家庭向け缶ビールの一角は好調だった
▽栄養失調8億人超(7月12日)
国連食糧農業機関(FAO)などは、2020年に世界で栄養失調状態にあった人は7億2040万~8億1100万人と推計する報告書を公表した。コロナ禍で食料供給に支障が出たため、前年の6億5030万人から急増した。地域別ではアジアが4億1800万人と最多。アフリカが2億8200万人、中南米が6000万人だった
▽大雨被害24億円(7月13日)
野上浩太郎農相は記者会見で、7月1日からの大雨による農林水産関係の被害が、13日時点で静岡県をはじめ26府県から報告されていることを明らかにした。被害額は約24億円。ダムの被害報告はないが、防災重点ため池の被害は11カ所あった。応急措置済みか、水位を下げ監視中という
▽鯨肉流通、2年後倍増へ(7月13日)
商業捕鯨最大手の共同船舶(東京)が、2023年にもアイスランドからナガスクジラ肉を輸入する方向で現地業者と交渉を進めていることが分かった。早ければ23年4月にも輸入を始め、年間約2000㌧目指す。実現すれば国内流通量は2倍近くになる。同社の推定では20年に国内で流通した鯨肉は約2500㌧
▽居酒屋苦境続く(7月15日)
外食大手の直近の決算が出そろい、コロナ禍の影響が長引き居酒屋業態を中心とした飲食店の苦境が鮮明になった。「庄や」を展開する大庄の5月まで9カ月間の決算は、純損失50億円と前年同期から赤字が拡大。「わらやき屋」などのDDHDは、5月末時点で債務超過が続いた
▽コメ先の本上場申請(7月16日)
大阪堂島商品取引所は、農林水産省にコメ先物取引の本上場を申請したと発表した。現在は試験上場の扱いで、8月7日に期限を迎える。十分な取引量が見込めるかどうか、農水省の判断が焦点。同取引所と全国農業協同組合中央会(JA全中)が連携する可能性もある
最新記事
-
米粉代替作戦 小視曽四郎 農政ジャーナリスト 連載「グリーン&ブル...
コメがついに麺にも抜かれた、と総務省調査(2人以上家庭、平均世帯人員2.91人...
-
国産FSC認証広葉樹材を販売 堀内ウッドクラフト
日本森林管理協議会(東京都世田谷区、FSCジャパン)は、木工品製造販売の堀内ウ...
-
ウクライナ支援で一致 週間ニュースダイジェスト(4月16日~22日)
先進7カ国(G7)農相会合が宮崎市で、2日間の日程で開幕した(4月22日)。ウ...
-
「地域創生」五感で学ぶ 東京農大「食と農」の博物館が企画展
東京農業大学(江口文陽学長)の「食と農」の博物館(東京都世田谷区)は21日、企...
-
漁師さんが「かわいい」と気付いた日 中川めぐみ ウオー代表取締役 ...
水産の世界は物理的な距離よりも、精神的な距離が遠い。水産業界以外の方と、こんな...
-
花粉症対策でスギの伐採加速 週間ニュースダイジェスト(4月9日~15...
政府は首相官邸で花粉症対策を議論する初の関係閣僚会議を開き、岸田文雄首相は6月...
-
2030年に市場規模2100億円へ 食料変えるアグリ・フードテック ...
近年、激化する気候変動などの影響から、世界の食料事情が不安定さを増す中、アグリ...
-
イノベーター養成アカデミー来春開講 社会人も、最短1年で修了 AF...
AFJ日本農業経営大学校(東京都港区、合瀬宏毅校長)は11日、オンラインを活用...
-
施設園芸用モニタ装置を提供 ファーモ、北海道ボールパーク内の施設
スマート農業を推進するIT企業のファーモ(宇都宮市)は、北海道日本ハムファイタ...
-
生産拡大と持続可能性の両立を議論へ 週間ニュースダイジェスト(4月2...
気候変動やロシアのウクライナ侵攻で食料の安定供給が世界的な課題となる中、先進7...