「出会い財産に」独り立ちへ 日本農業経営大学校が卒業式
2021.03.08
農業経営者教育を専門とする日本農業経営大学校は8日、東京都港区の同校で、2年間の課程を修了した15人の卒業式を行った。一部の出席者や来賓はオンラインで参加した。
卒業生は農業を営む実家や企業に就農する予定。経営の知識を生かして課題解決や規模拡大に取り組み、農業経営者としての独り立ちへスタートする。
(写真:堀口健治校長と卒業証書を受け取った木村亮太さん=右)
堀口健治校長は式辞で「新型コロナウイルスの影響に諸君は良く対応した。卒業研究発表会で示した経営計画は審査委員の皆さんに高く評価された」と述べた。
卒業生代表の木村亮太さんは答辞で「コロナ禍でこの学校での勉学にも大きな影響が出たが、オンライン授業や寮などの施設での徹底した感染予防策の効果があった。教職員・講師、先輩・後輩らとの出会いが財産になると確信している」と述べた。
同校は全寮制。高校卒業以降の多様な経歴を持つ学生が集まり、各地の農家・一般企業などでの実習や、卒業後の事業計画を発表し合う「卒業研究」に取り組む。
15人の氏名(就農予定地)は以下の通り。
近松 知幸(熊本県)▽松本 遼大(三重県)▽角 吉彬(岡山県)▽網倉 泰介(山梨県)▽境野 建太(埼玉県)▽山本 凌生(広島県)▽篠塚 翔吾(千葉県)▽白井 涼輔(茨城県)▽児玉 光世(宮崎県)▽近藤 伸哉(大阪府)▽松宮 祥(京都府)▽田中 絢也(宮崎県)▽木村 亮太(三重県)▽酒勾 合歓(岩手県)▽松永 泰樹(三重県)
同校の設立母体である一般社団法人アグリフューチャージャパン(AFJ)の鈴木豊理事長は「新型コロナウイルスへの対応を世界的にみると、優劣が出てきている。『変化への対応』では受け身にならず能動的になることが重要だ。そうした点からも皆さんに期待している」と祝辞を述べた。
AFJに出資する会員を代表し、農林中央金庫の金丸哲也代表理事専務は「持続可能な農業経営に向け、リードする人材になることを期待する。ひとりでは困難なことになれば、先輩や同級生、農林中央金庫など会員企業のネットワークを活用してほしい」と述べた。
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