農機の広域自動走行を可能に NTTグループや北大
2020.11.16
北海道大学、北海道岩見沢市、NTT、NTT東日本、NTTドコモの5者は16日、農業ロボット技術や第5世代(5G)移動通信システム、高精度測位技術などを使い、トラクターなどの農機を広域で自動走行させ遠隔で監視制御もするシステムを実現したと発表した。17日開幕のオンラインイベント「NTT R&Dフォーラム2020 Connect」で公開する。
農地間の移動も含め農機を自動走行させるには、遠隔地から監視、制御するシステムが必要となる。
しかし農地の一部が5Gサービスのエリア外だったり、遮る物の影響を受けたりすると、監視映像の乱れや途切れが発生して遠隔監視の継続的、安定的な実施が難しく、複数のネットワークをつないで安定的に切り替えていく対策が有効となる。
今回、産官学の連携協定を結んだ5者が協力して研究開発を進め、①複数のネットワークをまたがって農機が自動走行する場合、通信品質の変動を人工知能(AI)が予測してネットワークを自動で切り替えていく「マルチ無線品質予測技術」、②NTTドコモの「高精度GNSS位置情報システム」による自動走行のため高精度測位ーなど5つの新技術をまとめ、有効性を確認したという。
北海道大学は無人トラクターの機能性・安全性、遠隔制御技術などを担当。路面映像による位置推定(図解)では、路面画像や走行経路情報を得て走行の方向や速度を算出し、トラクターを走行させる。
今後は、路面画像認識による測位補完技術をはじめ新技術を加え、より多数の農機の遠隔監視制御、広域での農業の自動化を図るとしている。
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