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「食材のトリセツ」農水省の職員直伝  マガジンハウス

2021.06.20

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 食にこだわりを持つ農林水産省の若手職員が、文字通り「顔が見える」形で、食材や、それを支える農業の魅力を語り尽くす。官僚にありがちな上から目線の理屈っぽい講釈ではないだけに、ずっと楽しくて説得力がある。

 食材の取り扱いを説明(トリセツ)するのは、YouTubeチャンネル「BUZZ MAFF(ばずまふ)」のメンバーたち。「米に恋した女」は、年間約100㌔(国民平均の約2倍)の米を消費する。「狩猟免許を取得した男」がシカやイノシシの食べ方を紹介する。「サツマイモ」で卒論を書き、黄色のシャツに紫色の上着と衣装もサツマイモ風で決める「サツマイモアンバサダー」のこだわりは圧巻だ。

 ワイン検定1級を取得した獣医師、週末農業クラブの部員、「No Kinoko,No Life」をモットーに「毎日キノコを食べる男」、棚田女子プロジェクトのメンバーらが、次々と国産農産物のうんちくを傾ける。初めてのすし店では青魚を、焼き肉店ではカルビクッパをオーダーして、味を確認するなど実用的な情報も満載だ。(税込み1430円)