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無償給食、牛乳に代わり「魚乳」使用へ  NNA

2024.09.24

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無償給食、牛乳に代わり「魚乳」使用へ  NNAの写真

 インドネシア海洋・水産省は9月12日、プラボウォ・スビアント次期政権が導入を予定する給食無償化プログラムで、調達が困難な牛乳の代わりに、牛乳に似せて加工された魚タンパク加水分解物(HPI)のプロテイン飲料「スス・イカン(魚乳)」を使用する計画を明らかにした。(写真はイメージ)

 同省海洋水産物競争力強化局のブディ局長によると、HPIは、同省が2017年に経済価値の低いヒイラギ、ホソヒラアジ、キビナゴなどの魚を利用するための研究で開発した魚タンパク抽出物。スス・イカンは、HPIの派生品として開発した製品が、消費者に認知され、消費されるようブランド化して名付けた。

 ブディ氏は、インドネシア人のタンパク質摂取量が1日当たり平均62.3グラムと、東南アジア諸国連合(ASEAN)の平均を下回っていると指摘。これを、先進国並みの同100グラムにするため、HPIを給食無償化プログラムで使用すると述べた。

 同氏によると、HPIの工場は西ジャワ州インドラマユで21年から稼働しており、スス・イカンの月産能力は30トン。海洋・水産省は、中ジャワ州プカロンガンにHPIの試験工場を建設中で、国家開発企画庁(バペナス)と調整して、全国の沿岸部での工場建設を推進していく方針だ。

 海洋・水産省と協同組合・中小企業省は、23年にインドラマユでスス・イカンを発表していた。(NNA

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