日本の鮮魚の輸入を代行 広島のウーオ、タイ・カンボジア向け NNA
2023.02.21

水産業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するウーオ(広島市)は20日、海外の輸入事業者や飲食店が、アプリを通じて日本の産地直送の鮮魚を手軽に輸入できるサービス「UUUOインポーター」を、今月初めにタイとカンボジア向けに開始したと発表した。(写真左:輸入されたキンメダイタイ、右:飲食店に運搬する輸入事業者=いずれもタイ。ウーオ提供)
日本国内の出品者がマーケットプレイス「UUUO」に出品した商品を、海外の輸入事業者がアプリを通じて発注できるサービス。発注を受けたウーオは、提携する輸出事業者と流通やスケジュールの調整を代行し、海外に鮮魚を出荷する。輸入事業者は煩雑な手続きは不要で、国境を越えて産直鮮魚を受け取ることができる。日本側での水揚げ日起算で2~3日後に届けられる。月額の固定費や初期費用は不要。
これまでは輸入業者は限られた情報をもとに鮮魚の仕入れをすることが多く、仕入れ先や鮮魚の種類が限定的になる傾向がある。同サービスでは、日本の各産地の情報をリアルタイムで取得し購入できるため、多くの産地から新鮮な鮮魚の仕入れが可能になるという。
当初は、月間1㌧程度の取り扱い量を目標に掲げる。ウーオの担当者は、NNAに対し「1人当たりの魚介類消費量が世界的に増加する中、とりわけアジア地域では生活水準の向上や、食の安全や食を通じた健康への関心も高まっている。日本産の鮮魚へのニーズはこれからも高まっていくと確信している」と説明。「各国・地域のレギュレーションなどを踏まえながら順次サービスを拡大していく」と話した。(NNA)
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