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シンガポールで県産品の販売強化  石川、高級ぶどう即日完売  NNA

2022.08.04

シンガポールで県産品の販売強化  石川、高級ぶどう即日完売  NNAの写真

 石川県がシンガポールで県産品の販売事業を強化している。1日に中心部の繁華街に県産品のアンテナショップを開設した。4年目となる今年は現地消費者の期待に応えるため、開設日を前年より前倒しし、期間も延長する。県産の高級ぶどう「ルビーロマン」を初めて販売したところ、開設初日に完売した。チャンギ空港内の小売店でも7月中旬から県産品の本格販売を始めており、現地での販路拡大につなげる。(写真:石川県提供)

 アンテナショップ「フレーバーズ・オブ・イシカワ」を、1日から2023年1月31日までの6カ月間、繁華街オーチャードの高島屋ショッピングセンターの地下2階特設スペースに開設する。昨年は10月1日から4カ月間だったが、現地の消費者からショップ再開時期の問い合わせがあるなど好評だったため、開設を前倒しし、期間も延長した。

 出品する企業数は75社、販売商品数は187点だ。最初に開催した19年の39社、98点から年々増えており、昨年の73社、171点をさらに上回る規模となった。食品や伝統的工芸品を中心とした商品を取りそろえる。

 アンテナショップのオープンに合わせ、今回初めて高級ぶどう「ルビーロマン」(写真:NNA撮影)を用意した。例年に比べてアンテナショップの開設日が早くなったことで、8~9月に旬を迎えるルビーロマンを店頭に置くことができるようになった。

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 3房を初日の1日に展示・販売したところ、同日に全て売り切れた。1房当たりの価格は258S㌦(約2万5000円)。

 ルビーロマンは7月、石川県で行われた初競りで最も高いものが1房150万円の値を付け、過去最高値を更新した高級ブランドだ。シンガポール駐在の石川県職員、濱家大士氏によると、現地の電子商取引(EC)サイトでは同じグレードのものが318S㌦で販売されているという。

 濱家氏は「ルビーロマンの出始めのタイミングであることや、金沢の卸問屋からシンガポールに運んでいることなどで他店よりも安い価格設定となったことが(即日完売の)要因の一つかと思う」と語った。

 ルビーロマンはアンテナショップでの企業・個人間取引(B to C)のほか、企業間取引(B to B)でも販売する。8月中に県から4回追加出荷される予定で、大半がレストラン向けとなる。残りの一部はフェイスブックのライブ配信で消費者向けに紹介・販売する計画だ。

商品拡充やチャネル拡大で事業強化


 アンテナショップではこれまで、常温の商品だけを販売していた。今回は初めて冷蔵・冷凍ケースを設置。日本でイカの三大産地の一つといわれる石川県のスルメイカのほか、みかん大福(みかんを丸ごと包んだ大福)や焼きいなりなどの食品を置き、商品ラインアップを拡充した。

 昨年に引き続き県産クラフトビールも取りそろえる。JR東日本がシンガポール中心部で運営する飲食店「ジャパン・レール・カフェ」では、8月1~31日に県産クラフトビールのイベントを開催する。

 県産品の販路拡大を目指し、チャンギ空港での販売も行っている。空港の制限エリア内の土産店で、新型コロナウイルスの水際対策の緩和を見越して年明けからテスト販売を開始。7月中旬に売り場を広げて本格販売を始めた。九谷焼の商品や金箔キーチェーンを置いている。

 県職員の濱家氏によると、チャンギ空港で売り場を持つのは初の取り組みとなる。空港利用者の増加に伴い、売り上げも伸びてきているという。県産品の取り扱いの幅や販売チャネルを拡大することで、B to C、B to Bの両事業を強化したい考えだ。(NNA)

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