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コーヒー農家にマイクロ金融  日系MJI、ミャンマーで  NNA

2021.09.10

コーヒー農家にマイクロ金融  日系MJI、ミャンマーで  NNAの写真

 ミャンマーの日系マイクロファイナンス(小口金融)機関のMJIエンタープライズは9日、コーヒーブランド「ジーニアス・コーヒー」を展開する地場コーヒーメーカー、アウン・ネイ・リン・トゥンとの業務提携を発表した。コーヒー豆を生産する農家向けの融資や、農家の生活向上に共同で取り組む。

 北東部シャン州などで、コーヒー豆を栽培する農家に融資する。農家はまとまった資金を借り入れることで高品質のコーヒー豆の量産が可能になり、安定した収入の確保を期待できるようになる。

 融資期間が長期の金融商品を開発し、コーヒーの苗木が育つ年数に合わせた資金を提供する。既に3カ所の農村で59人に融資を実施した。

 コーヒー豆の栽培から収穫までのサイクルに合わせた融資により、高付加価値化と農家の生活向上を両立させる。国営農業開発銀行(MADB)や通常のマイクロファイナンス機関が提供する従来の融資は、期間が1年程度にとどまる。このため正規の金融機関から融資を受けられず、違法な貸金業者から高金利で借り入れする農家も多い。

 MJIとアウン・ネイ・リン・トゥンは将来的に、コーヒーの収穫量や品質に合わせて融資条件などを変動させる金融商品の開発を共同で検討していく。

 MJIの加藤侑子最高経営責任者(CEO)によれば、ミャンマーのコーヒーはフルーティーな味や深い甘みが特徴。「現地にいる人々を思い浮かべながら、ミャンマー産コーヒーを楽しんでくれたら」と語る。アウン・ネイ・リン・トゥン創業者のグエ・トゥン氏は「金融機関とメーカーが協力することで、コーヒーのさらなる高付加価値化が可能になる」と提携の意義を強調した。(写真:グエ・トゥン氏と加藤侑子CEO=右、MJI提供)

 提携を記念し、18~25日に沖縄県の恩納村などで開催される「持続可能な開発目標(SDGs)」を考えるためのイベント「グローバル・ゴールズ・ウィーク・ハッピーアースフェスタ2021」でアウン・ネイ・リン・トゥンのコーヒーを販売する。

 MJIは2013年設立で、最大都市ヤンゴンに本社を置く。親会社のワラム(東京都中央区)には、加藤氏が過半出資する。アウン・ネイ・リン・トゥンとの提携には、ワラムも参画している。

 アウン・ネイ・リン・トゥンは12年に設立。ヤンゴンなどに6支店を構え、国内外の1000社以上と取引があり、300人余りを雇用している。19年にはタイのバンコクで開催された「東南アジア諸国連合(ASEAN)ビジネス・アワード2019」で「持続可能な社会的企業」賞を受賞するなど国際的評価も高い。日本では坂ノ途中(京都市南区)が独占販売する。(NNA)

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