食べ物語

   

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シャブリは奥が深い  土地ならではの魅力満載  石田敦子 エノテカバイヤーの写真

シャブリは奥が深い  土地ならではの魅力満載  石田敦子 エノテカバイヤー

日本では特に知名度が高いとされるフランス・ブルゴーニュ産の白ワイン"シャブリ"。 ワインを普段飲まれない方もシャブリをご存じの方は多いはずだ。私が「シャブリが大好き」と話すと、ワイン業界人同士であれば「やっぱりそうだよね~」となり、友人や知人からは「え?シャブリなの?」と驚かれる。 流通量や生産量...

上方のうすくちから江戸のこいくちへ  しょうゆはどこから来たのか(2)  山下弘太郎 キッコーマン 国際食文化研究センターの写真

上方のうすくちから江戸のこいくちへ  しょうゆはどこから来たのか(2)  山下弘...

前回は、しょうゆの歴史を呼称に関する古文書の記述を中心に考察してみました。「醤(ひしお)」や「豉(くき)」と呼ばれるしょうゆとみそに分化する前の状態で大陸から日本に伝わった発酵調味料は、7世紀には液状と固体にわかれて使い分けられるようになっていました。その液状の調味料を「醤油」と呼び始めたのが15...

後世に受け継ぐ努力  ヒジキ人気復活の山口県・浮島  小島愛之助 日本離島センター専務理事の写真

後世に受け継ぐ努力  ヒジキ人気復活の山口県・浮島  小島愛之助 日本離島センタ...

山口県の最東端に位置し、瀬戸内海の西に浮かぶ屋代島(周防大島)と、その周囲に浮かぶ五つの有人島と25の無人島から成る山口県周防大島町は、離島振興の父といわれる民俗学者、宮本常一翁の故郷である。 屋代島は1976年に大島大橋によって対岸の柳井市とつながり、沖家室島は1983年に沖家室大橋によって屋代...

ワインが示す畑の〝底力〟  新ビンテージ試飲の季節    石田敦子 エノテカバイヤーの写真

ワインが示す畑の〝底力〟  新ビンテージ試飲の季節    石田敦子 エノテカバイ...

4月は進級、進学など新しいことが始まる時期でもあるが、私たちにとっては、フランス・ボルドーの新「ビンテージ」(ブドウが収穫された年)を試飲するタイミングだ。(写真:ボルドー、シャトー・ムートン・ロスチャイルドにて=2018年4月) ボトルへ瓶詰めする前、たるで熟成中のワインを試飲しながら買い付けを...

再ブームを起こす底力  鶏のから揚げ、専門店も急増  畑中三応子 食文化研究家の写真

再ブームを起こす底力  鶏のから揚げ、専門店も急増  畑中三応子 食文化研究家

この1年、好きな店がコロナで閉店、という悲しみを何度も味わった。そんな状況下、新規の出店が目立って増えているのが、鶏のから揚げの専門店だ。 テークアウトとデリバリー専門だったり、イートインもできたり、既存のファミレスに併設したりと、形態はさまざま。街を歩けば「から揚げ」の看板に当たる。 急増の理由...

木簡に残る「醤」の文字  しょうゆはどこから来たのか(1)  山下弘太郎 キッコーマン 国際食文化研究センターの写真

木簡に残る「醤」の文字  しょうゆはどこから来たのか(1)  山下弘太郎 キッコ...

私どもの大切な研究テーマの一つにしょうゆの歴史、成り立ちに関する研究があります。 日ごろ身近に、当たり前にあるしょうゆですが、その歴史に関してはまだあまり明確ではありません。 これまでも多くの研究がなされ、報告がされてきました。それらの功績を体系的にとらえ、研究が浅い部分を補い一本の流れを見いだす...

うま味たっぷり「喜多嬉かき」  「日本遺産」笠岡諸島の味  小島愛之助 日本離島センター専務理事の写真

うま味たっぷり「喜多嬉かき」  「日本遺産」笠岡諸島の味  小島愛之助 日本離島...

岡山県南西部の笠岡市にあって、南は香川県、西は広島県に接し、大小約30の島々が南北に帯状に点在しているのが笠岡諸島だ。 そのうち、高島、白石島、北木島、真鍋島、大飛島、小飛島、六島の七つの島が有人島であり、面積15.36平方㌔㍍、人口1522人で笠岡市全体のおのおの11.3%、3.22%を占めてい...

ちらしずしで家族だんらん  コロナ禍でこそ家庭の味を  タカコナカムラ ホールフード協会代表理事の写真

ちらしずしで家族だんらん  コロナ禍でこそ家庭の味を  タカコナカムラ ホールフ...

コロナ禍で入学式や歓送迎会も自由にはやれない2021年春。かつてはお祝い事や家族・親族が集まった時に食べる特別な料理が、ちらしずしでした。 私が子供の頃には、ちらしずしが食卓に並ぶだけでテンションが上がり、どこの家庭でもおもてなし料理として楽しまれていました。 歴史、風土を背景に 全国各地には「ご...

春到来、花を食す  山下弘太郎 キッコーマン 国際食文化研究センターの写真

春到来、花を食す  山下弘太郎 キッコーマン 国際食文化研究センター

(写真はイメージ) 今年もはや3月弥生になり春の訪れを感じます。朝の通勤で小さな変化がありました。車窓から眺める江戸川の土手が菜の花の黄色に染まり始めました。 そういえば先日は、菜の花のおひたしが夕食に登場しました。菜の花が食用として登場するのは意外に古く、飛鳥時代には花芽が食用にされたという記録が...