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コラム

「農業版・新しい資本主義」は実現するか  フランス制度の研究始まる  アグリラボ所長コラムの写真

「農業版・新しい資本主義」は実現するか  フランス制度の研究始まる  アグリラボ...

農林水産省が農産物や食品の「買い叩き」を規制するフランスの制度の調査・研究を始めている。価格の形成を市場に任せず、規制を重視する点で「新しい資本主義」と言える。問題はその実現性だ。 10月28日に岸田文雄首相が発表した総合経済対策には驚いた。20兆円規模といわれていた2022年度第2次補正予算は、...

アフリカ豚熱の警戒強化を  人畜共通感染症への対応必要  アグリラボ所長コラムの写真

アフリカ豚熱の警戒強化を  人畜共通感染症への対応必要  アグリラボ所長コラム

ウクライナ戦争の影響などで食料価格が高騰し、食料の安定供給に対する関心が高まっているが、見落としがちなのが動物や植物の感染症だ。岸田文雄政権は入国制限を緩和したが、感染症のリスクを高めるという副作用を伴う。食料の安定的な供給を確保する上で、動植物の検疫の強化が必要だ。 特に致死率が高く有効なワクチ...

有機農業「面」に広げる  金子美登さん死去  共同通信アグリラボ所長 石井勇人の写真

有機農業「面」に広げる  金子美登さん死去  共同通信アグリラボ所長 石井勇人

(有機農場での金子美登さん=2008年3月27日、埼玉県小川町) 農薬や化学肥料を使わない有機農業の第一人者で、しもざと有機野菜塾(埼玉県小川町)を運営してきた金子美登(かねこ・よしのり)さんが9月24日、心筋梗塞のため死去した。74歳だった。農場の見回りに出掛け、軽ワゴンの運転席で倒れていたという...

敷けるか農政の軌道  JA出身の野村哲郎氏  小視曽四郎 農政ジャーナリストの写真

敷けるか農政の軌道  JA出身の野村哲郎氏  小視曽四郎 農政ジャーナリスト

第2次岸田改造内閣の農林水産相に参院議員の野村哲郎氏(78)が就任した。野村氏はJA鹿児島中央会に35年務めた。JA職員として「大臣、お願いします」と腰をかがめていた身分が逆に頼まれる側になり、本人はもとより組織内の喜びは大きい。「全面的にサポートしたい」(JA全中)との声もうなずける。(写真:香...

農業政策の総点検が不可欠  基本法改正を急ぐ前に  アグリラボ所長コラムの写真

農業政策の総点検が不可欠  基本法改正を急ぐ前に  アグリラボ所長コラム

農業政策の憲法とも言われる「食料・農業・農村基本法」の改正に向けた検討が始まった。しかし、基本法自体に問題があるのか、同法を運用する側に問題があるのかは、慎重な見極めが必要だ。改正の大前提として、基本法が施行されてから20年余りの農業政策の功罪を総点検する必要がある。 岸田文雄首相は9月9日に官邸...

「食料安保」は錦の御旗か  生産者優遇の農水予算膨張  アグリラボ所長コラムの写真

「食料安保」は錦の御旗か  生産者優遇の農水予算膨張  アグリラボ所長コラム

ウクライナ戦争など「有事」を受けて、国の予算は防衛費を中心に大きく膨れ上がる。2023年度予算の概算要求は110兆円を突破した。農林水産省の予算も例外ではない。食料安全保障を名目に大幅に増額される。しかし、本コラムで再三指摘しているように、食料安保は幅の広い概念であり、国民にとって何が課題なのか具...