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絶滅寸前「吉川ナス」の復活  AFCフォーラム春1号から

2022.04.20

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 絶滅寸前だった在来種のナスを復活させ、ブランド化して地域の特産に育て上げた経緯を、日本政策金融公庫の月刊誌AFC春1号の「連載 地域再生への助走」が紹介している。

 スーパーなどの店頭に並ぶナスは、多収穫の長ナスや卵形ナスに席巻され、賀茂ナスのような球状ナスをみつけるとなんだかほっとする。福井県鯖江市の吉川ナスは、その賀茂ナスのルーツともいわれるソフトボールぐらいの丸ナスだ。

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 皮が薄いため傷が付きやすい上、栽培が難しく、収量も少ないため栽培農家が激減し、2009年には最後の栽培農家が病気で死去してしまう。ハウスに残っていた3個のナスから種を採種したというから、まさしく絶滅寸前だった。8戸の農家が「鯖江市伝統野菜等栽培研究会」を結成して、栽培を復活、道の駅などに販路を開拓した。

 「吉川ナスバーガー」などレシピも開発。16年には伝統野菜としては初の地理的表示(GI)に登録しブランド化に成功した。現在は21戸の農家が栽培し約4万2000個を生産する。

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 驚くのは、採種から10年足らずで生産から販売までの態勢が確立して復活を遂げるスピードの速さだ。GI登録という共通の高い目標を設定して一丸となって取り組んでいく、そんな熱気と達成感が伝わるレポートだ。